痩せるコーラ

自分が考えている事をまとめます。毎週木曜21時更新(予定)

2016年最低映画「ヒラリーのアメリカ」を見てみた。

今年もアカデミー賞が発表された。
黒人映画の「ムーンライト」らしいね。

この映画、黒人の映画と思われがちだけど
製作総指揮はあの有名なブラピことブラッド・ピット
離婚のゴタゴタの中、これ作ってアカデミー賞取ったんか。

最高の映画を決めるアカデミー賞が発表されたということは
最低の映画を決めるゴールデンラズベリー賞も発表されたということ。

ゴールデンラズベリー賞とはアカデミー賞授賞式の前の日に「最低」の映画を選んで表彰する賞。
通称ラジー賞

ちなみに去年(2015年度)の表彰はファンタスティック・フォーだった。
やっぱジェシカ・アルバ(2005年度版)がおっぱい見せないとダメだよね。

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それで本題だが、今年(2016年度)でゴールデンラズベリー賞を取った最低映画作品は

「ヒラリーのアメリカ、民主党の秘密の歴史」

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え、なにそれ?

個人的には
バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生
というクソ映画なんですけど…。

調べてみたらヒラリー映画、アマゾンビデオで見れるやん!

というわけで見てみたのでレビューしようと思う。

映画の概要

ドキュメンタリー映画かと思いきや
一応ストーリー仕立てになってた。

主人公は公職選挙法での民主党への不正献金で逮捕されたインド系アメリカ人。(写真の肌が黒い方)
刑務所で民主党支持者の受刑者を見て、今まで応援してた民主党に疑問を感じる。

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受刑者「民主党は我々マイノリティのための党だ!」
受刑者「共和党は金持ちのための党だ!きっと盗みもやってる!」
流れてたニュース「ヒラリー・クリントンが大統領選に出馬しました。」
受刑者たちが拍手

主人公「自分は応援していた民主党に裏切られて刑務所に入れられたし、凶悪犯の殆どは民主党支持者だった。
民主党って胡散臭くね?」

その疑問を解決するために出所後に民主党について調査を始めるというもの。

そして内容はざっくりいうと三つに分かれた。

徹底的な民主党叩き。
ゴォレンダァ!

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オバマdisり

オープニングはオバマ批判の報道の繋ぎあわせになってる。

その批判はぶっちゃけ過激派保守のティーパーティと大差なかった。
主な主張は以下の通り。

  • オバマは国の借金を膨大に増やした!
  • オバマの弱腰外交が世界を混乱に陥れた!

一応いずれも事実である。
オバマケアや景気対策財政出動によって連邦政府の支出が増加したのは本当だ。
なおかつアメリカの軍事費を減らし、その一方で中東などに中途半端な介入をしたことで大混乱を引き起こしたのはご存じのとおり。

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またこの映画では書かれてないが
「TPPやNAFTAなど国内の雇用を奪うような施策は見直す!
ミドルクラスを没落させることなどはさせない!」
この発言はトランプのように思えるが、実は2007年のオバマの発言である。

しかし、事実ミドルクラスは雇用を奪われ急速に没落を始めている。
一部有権者から見るとオバマには裏切られた気持ちだろう。
個人的にこの問題は誰が大統領やっても防げなかったと思うけど。

そんな酷かったオバマの後継者がヒラリーだよ!
と紹介して次は民主党の成り立ちについて調べ始める。

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民主党黒歴史ほじくり返し

元々、民主党19世紀初めの結党当初は西南部の独立自営農民層を支持基盤とした政党であった。

なので黒人を基盤とした奴隷制には大賛成。
しかも黒人女性にはレイプしまくってたという事実もある。

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Fallout4の人造人間解放組織「レールロード」はこの時代の黒人解放の地下組織がモデルである。

しかし、X-MENウルヴァリンも従軍したことでおなじみの
南北戦争で南部が敗北したことによって民主党は解党的打撃を受けた。

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支持基盤を失った民主党は次に移民に目をつける。
移民を受け入れ、格安で住居を提供した。
見返りは必ず民主党に投票する事。
選挙日には民主党員が戸別訪問して移民に強制的に投票させていた。
(暴行や脅迫によって投票所に行かせていた。投票用紙もチェックしていた。)

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とここまで1時間くらいかけて映画では民主党黒歴史をほじくり返している。
やや誇張表現があるものの概ね事実である。

そのあとの事は映画では書かれてないが
20世紀に入ると大恐慌でヤバかったので財政緊縮の共和党に対し。
「政府が金使わないと経済回せないだろ。常識的に考えて」
というリベラル色の強い政策を民主党は打ち出していく。

これがこないだまでのオバマ 民主党政権に受け継がれていた。

100年近い前の民主党黒歴史をほじくり返してdisるやり方...。
まるで結婚当初での夫のやらかしを死ぬ直前までグチグチ言う妻みたいな…。

 

クリントン財団の疑惑

最後に主役ヒラリー・クリントンの登場。

この映画によるとヒラリーの目的は
アメリカ合衆国を盗むこと」

司馬遼太郎みたいなことを言い出したぞ。

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ちなみにこのヒラリー役の女優が最低主演女優賞を受賞している。
5分くらいしか出てないけど。

そしてクリントン財団の疑惑について語られる。

まずヒラリーが講演しまくって荒稼ぎしてること。
一回スピーチ20分で3000万円とかそんな額。
2013,2014の二年間で2170万ドル(20億円超)を稼いだとか。
守銭奴かよ。

jp.wsj.com

そして夫が大統領かつヒラリー自らが国務長官時代に
様々な分野で政治的な便宜を図り、多額の報酬が得ていたこと。

例えば

  1. クリントン夫妻がカザフスタンの核資源(ウラン)採掘権を近しい友人が買い取れるように工作。
  2. 後にその友人から多額の寄付金がクリントン財団に献金
  3. そしてその友人が作った核資源採掘企業をあろうことかロシアに売る。
  4. 企業を売った利鞘を元にまたその友人から多額の寄付金がクリントン財団に献金

という疑惑が報じられている。(おそらく裏も取れてるので事実)

漫画「銀と金」の伊沢かよ…

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ロシアをあんだけ批判しといて、裏で核ミサイルの原料売ってたのか。
さすがに引くわぁ。
という主人公。

最後は
「投票によって、こんな汚いヒラリーに鉄槌を!」
で終わる。


感想

いや…完全にライバルの共和党のプロパガンダでしょ。これ。
叩きの論法や着眼点が雑すぎる。
もうちょっと上手くやりなよ…。

しかし、演出や見せ方は割りを上手かったのでこの映画が最低作品なのは完全に政治的な意味だと再確認した。
エンディングに突然タレントやアナウンサーが「ありのままで~」とか歌ったりしないし。

ただ、この映画で有権者の気持ちがコロっと変わったりしないでしょ。
雑だし。

この最低映画作品受賞の真の意味。

完全に「負け惜しみ」ですね。

次回は「何が問題? 天下り」について書きます。

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<今回の参考図書>

ルポ トランプ王国?もう一つのアメリカを行く (岩波新書)

…日本人が目にしないアメリカの田舎の実態を朝日新聞記者が書いた本。
私もアメリカの田舎(アラバマ州)出身なので非常に共感を得た。
ヒラリー寄り。

トランプ大統領の衝撃 (幻冬舎新書)

Newsweekでの大統領選に関する連載をまとめた本。
時系列順で大統領選がどういう経緯で進んでいったかがわかる。
ヒラリー寄り。

「トランプ時代」の新世界秩序(潮新書)

...有名な三浦瑠璃女史の本。
経済よりも安全保障中心。一読の価値あり。
トランプ寄り。